【歴史 第1回目】日本神話 天照大御神(あまてらすおおみかみ)と天の岩戸
先月長野県の戸隠にて神社巡りをしました。
戸隠は天の岩戸隠れの所縁の地ですね。
御朱印集めもできて満足!…と思いきや、連れの友人はなんだかつまらなそう…?
友人「戸隠って何の場所なの?何の神社なのここは?」
私 「戸隠は天の岩戸隠れ伝説の所縁の場所だよ。ほら、天照大御神の…」
友人「天照大御神は聞いたことあるけど誰なの?あと、天の岩戸って何?」
私 「Σ(・□・;)」
これには驚き。友人、天の岩戸隠れを知らなかったのです。天の岩戸隠れは日本各地に伝わっていますがほとんど西日本。北国出身の友人が知らなくても無理はないか…と(そもそも友人は歴史に興味がないそう)
私も日本神話を詳しくないので1から100まで懇切丁寧に説明しろ…と言われてもできません(笑)
これを機に簡単でも友人に天照大御神や天の岩戸隠れを説明できるようにと、改めて日本神話を調べてまとめてみようかな…と思いました。
友人、歴史に興味ないと言いながら日本神話の神様の名前を沢山知っていました。恐らくは、国民的某忍者漫画のおかげでしょう…ありがとうNA〇〇TO…
1【そもそも日本神話】
天照大御神(あまてらすおおみかみ)は皇室の祖先であり「偉大な太陽神」と言われる神様ですが創造主ではありません。
え…どう言う事?と思うでしょうか。天照大御神は高天原(たかまがはら)という神々の住む場所を治める女神です。ですが天照大御神よりも前に誕生した神様が他にもいるのです。
日本神話の流れを記した日本の歴史書「古事記」や「日本書紀」のあらすじを知っていた方がよりわかりやすいと思うので、そちらの紹介から。
まず世界の神話の始まり、つまり「天地開闢(てんちかいびゃく)」のほとんどは
①神が天地創造を行う②神が人間や動物、植物を創る
が一般的ですが
日本の神話は
①天地が自然にできる②そこに神が現れる③神が国土を創る
といった流れになります。あくまで天地は自然にできた、と。
最初に高天原に現れた神様、特別な神様たちを「別天津神(ことあまつかみ)」と言います。別天津神は性別がなく現れは姿を隠す…を繰り返していました。
その後は性別ができはじめ、7組12人の「神世七代(かみよななだい)」と呼ばれる神様たち現れました。
そして最後の7番目に現れた神は
・伊邪那岐神(いざなぎのかみ)
・伊邪那美神(いざなみのかみ)
という名前です。一度は聞いたことがある名前でしょうか。
この二人は結婚して夫婦となり、別天津神に命じられ日本の国土や沢山の神様を生んで日本を完成させます。
しかし、伊邪那美神は火の神を出産時に火傷を負いやがて亡くなってしまいます。
(この時、伊邪那岐神は怒り自分の子である火の神を殺してしまいます…うわ、怖いね)
死者の国「黄泉の国」へと旅立った伊邪那美神。
愛する妻を追って伊邪那岐神は黄泉の国へと向かいます。ですが、伊邪那美神は既に黄泉の国の住人となっていました。
伊邪那美神は「夫がわざわざ黄泉の国に来てくれたのだから、元の世界帰れるよう「黄泉神」に相談してみよう」と言い残しました。
相談している間は決して姿を見るな、と言われていた伊邪那岐神でしたが待ちきれずにその姿を見てしまいます。そこには何と!蛆にたかられ体に八雷神がまとわりついた変わり果てた伊邪那美神の姿が…。
あまりの恐ろしさに伊邪那岐神は逃げ出してしまいます。ヘタレ!
(恥をかかされたと怒った伊邪那美神は黄泉の国の神「黄泉津大神」へとなります。貴女も怖いわ)
逃げ帰った伊邪那岐神は「穢れた黄泉の国へ行ってしまったのだから禊ぎをしなければ」と禊ぎ払いをします。
脱ぎ捨てた服装や装飾品から神々が誕生し、更に身を清めた時にも神々が誕生します。
そして左目と右目、鼻を清めた際に誕生した三人の神を「三貴子(みはしらのうずのみこ)」と呼ばれ、貴い神が生まれたと伊邪那岐神は喜びました。
2【三貴子(みはしらのうずのみこ】
伊邪那岐神の禊により誕生した三人の神様。
・左目から誕生…太陽神 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
・右目から誕生…月の神 月読命(つくよみのみこと)
・鼻から誕生…建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)
この三人は伊邪那岐神から支配地を与えられました。
天照大御神は神々の住む「高天原(たかまがはら)」、月読命は夜の世界「夜の食国(よるのおすくに)」、建速須佐之男命は国土である「海原」です。
ところが末弟の建速須佐之男命は「母に会いたい」と泣き続け支配地を放置。
伊邪那岐神に怒られ国土から追放されてしまいます。
(建速須佐之男命さん、なんとマザコン。しかも母親とは伊邪那美神の事ですよ…既に黄泉の国の主宰神ですわ。恐ろしい死者の国に行きたいなんて、そりゃお父さん怒りますわ)
3【天の岩戸隠れ】
色々あって高天原に住み着いた建速須佐之男でしたが、彼はなんと超問題児。
様々な乱暴狼藉を働きます。
・田んぼの道を壊して溝を埋める
・祭祀を行う神殿にう〇ちをまき散らす
(…なんという幼稚な神様でしょう(笑))
彼の悪行に姉神の天照大御神も最初は「酒に酔ってのことでしょう」などと言ってかばっていました。
しかし、死者が出る事件がついに起きてしまいました。一体何をしでかしたかと言うと…
「織物を作る小屋の屋根に穴をあけて、皮を剥いだ馬を落とす」
一体何をしたかったのでしょうかね。
小屋にいた天の服織女が驚き、服織機械の針が刺さり死んでしまいました。
さすがの天照大御神も怒ってしまいます。
(そりゃあ当然だ)
天照大御神は天の岩戸という洞窟を開けて中に隠れて引きこもってしまいました。
(恐れをなして逃げた、弟の悪行に責任を取るため、ともいわれているそうですが)
太陽神が隠れてしまった事により、高天原(たかまがはら)や
地上の葦原中国(あしはらのなかつくに)が闇に閉ざされてしまいます。
悪神がはびこり災いが発生する闇の世界。
八百万(やおよろず)の神々はなんとか天照大御神に天の岩戸から出てもらおうと作戦を立てます。
様々な準備をして、いざ天の岩戸へ!
まずは天の岩戸の脇に天手力男神(あまのたぢからおのかみ)という剛腕の神が待機。
そして天の岩戸の前では天宇受売命(あめのうずめのみこと)
という踊り子が激しく舞い踊ります。
天宇受売命は胸を露わにし、最終的には陰部をさらけ出して踊ります。これには集まった神々も歓喜
(スケベな神々たちですな)
この騒ぎに天照大御神も
「私が引きこもってるのになんで楽しそうにしているの?」
と、つい天の岩戸の扉を少し開けてしまいます。
天宇受売命は
「貴女様よりも貴い神が現れたので喜んでいます」
と言ってあらかじめ用意しておいた鏡を天照大御神に差し出します。
その鏡こそが、三種の神器で有名な「八咫鏡(やたのかがみ)」です。
鏡に映る自分の姿を貴い神と勘違いした天照大御神は、よく見ようと天の岩戸を開けてします。
その瞬間、隠れていた天手力男神が天照大御神を外へ引っ張り出しました。
こうして世界に光が戻りました。
天手力男神は二度と天照大御神が身を隠してしまわない様に、岩戸を遠くに投げ捨てました。その岩戸はだんだんと大きくなり山となりました。
それが長野県の戸隠山なのです。
天照大御神が天の岩戸へ隠れる原因となった建速須佐之男命は高天原から追放されます。やがて追放された建速須佐之男命は出雲の国で暴れる怪物を退治します。
これが「八俣遠路智退治(やまたのおろちたいじ)」の話です。
そして、建速須佐之男命の子孫である大国主神(おおくにぬしのかみ)が主役の「出雲神話」へと繋がっていくのです。
4【天照大御神のちょっとしたお話】
さて「天の岩戸隠れ」のお話はこれで終わりですが、最後に天照大御神について。
天照大御神は神々が住む地「高天原を」統べる偉大な神であり「最高神」とされています。
美しい日本の女神様。
ところで世界の「最高神」ってどんな神様がいましたか?
イスラム教…アラー
仏教…釈迦如来
ギリシャ神話…ゼウス
いずれの神様も男性ですね!
実は女神を「最高神」とすることは世界的にも珍しいそうです。
なぜ日本は「最高神」が女神なのか?
天照大御神に関する謎はまだまだ沢山ある様です。
最後にちょっとしたクイズです。
これまでに沢山の神様を紹介しましたが、神様と仏様の違いって知っていますか?
神様とは天照大御神など日本古来の神様の事です。
仏様とは仏教で祀られる人の事です。
かつては神と仏は切り離され対立していましたが、平安時代中期くらいには「神仏習合」により神様=仏様と考え方が変わりました。
仏様は人々を救う神様の仮の姿で「同一視」されたんです。
さて、その同一視された神様は誰なのか。
大日如来(だいにちにょらい)=?
薬師如来(やくしにょらい)=?
千手観音(せんじゅかんのん)=?
?に当てはまる3人の神様はいったい誰でしょうか?
ヒントは今まで紹介した神様の中の誰かです!
正解は次回のブログでお会いしましょう。
ここまでのご観閲、ありがとうございました。
【旅行 第1回目】クイズ答え
A 女神
参考文献
・イラストでわかる 日本の神々の教科書:椙山林継
・ご利益で見る 日本の神様イラスト大図鑑:日本神仏リサーチ
・日本人として知っておきたい天皇と日本の歴史:皇室の謎研究会
【旅行 第1回目】長野戸隠神社 御朱印巡り
10月上旬、長野県の戸隠へ行きました。
以前から御朱印集めをしていましたが、前日に行った善光寺で手持ちの御朱印帳を書ききってしまったので、戸隠エリアで急遽購入しました(笑)
ビニールカバーがついてるので、この御朱印帳がオススメ!2200円で購入しました!
(写真映りが悪くてスミマセン…)
途中かなり曲がりくねった道進みました。関東圏の人でいえば「いろは坂」の様な…
車酔いしやすい人は気を付けてください!!
宝光社→火之御子社→中社→九頭竜社・奥社
この順番で五社巡りをしました。
最初に訪れたのは「宝光社(ほうこうしゃ)」
200以上の石段を上り
彫刻が美しい拝殿へ
そして御朱印
こちらの宝光社の御朱印ですが、並んでその場で書いて頂く方式でした。
御朱印を書いてくださった方がとても丁寧で、お一人一人綺麗に書いてくださいました。
その為か、一人分の所要時間は約5分。私は45分くらい待ちました…。
2番目は「火之御子社(ひのみこしゃ)」
駐車場が3台しかないので、レンタカーを停められるか不安でしたが比較的小さめのお社の為か満車でも数分で駐車する事が出来ました。
こちらは社務所がない為、御朱印は宝光社か中社で頂く事になります。
そして御朱印
3番目は「中社(ちゅうしゃ)」
戸隠五社の中で最大規模の社殿です。
境内には大きな杉があり、写真撮影スポットにもなっていました。
御神木
とても大きな杉
杉と写真撮影
そして御朱印
こちらの中社の御朱印は引き換え券を頂く方式です。中社で火之御子社の御朱印を頂いた方が楽かもしれないですね。
最後は「九頭竜社」と「奥社」
九頭竜社と奥社は隣接しています。
このふたつのお社は最寄りの駐車場&バス停から2kmの参道を歩いた先にあるんです。しかも行きは上り坂…!
山道入口の大鳥居
砂利道の杉並木の参道が続く
邪悪なものが入るのを防ぐ、真っ赤な随神門(ずいしんもん)
奥社に近づくと、険しい石段が続きます。
山道というほどではなく整備もされていますが、歩きなれた靴でないとかなり厳しいです。
そして、ついに九頭竜社と奥社へ!!大鳥居から約35分。
九頭竜社
奥社
そして御朱印
奥社近くの社務所で二社分まとめて頂けます。九頭竜社と奥社はそれぞれ判が異なります。
こちらは中社同様、引き換え券方式でした。
そして五社すべて参拝をすると記念の栞をもらえます!
ここまでの登拝としての記念となりました!
今回は平日だったので道中は比較的空いていてスムーズに五社巡りができましたが
シーズン中や土日はかなり混雑する可能性もあります。
車やバスで行く方は余裕をもって計画されると良いかと思います。
最後にちょっとしたクイズです!
戸隠といえば「天岩戸伝説」が有名ですね。太陽神である「天照大御神」が洞窟に隠れてしまい世界が暗闇に包まれる…というストーリーですが
正解は次回のブログでお会いしましょう。
ここまでのご観閲、ありがとうございました。
【鉄道 第1回目】クイズの答え
Q スノーモンキーの車体の色があらわすものは何?
A 赤…太陽 白…北極、南極の氷 黒…宇宙
【鉄道 第1回目】長野電鉄 スノーモンキー
念願叶って、スノーモンキーに乗車しました!
なぜ念願か?個人的な思い入れです。
まだ言葉を上手く話せない幼少期、お気に入りの電車の絵本のいつも同じページを開き指差しをしていました。それが「成田エクスプレス」後の「スノーモンキー」です。
「エクスプレス」が上手く言えず「えくぶく…」と言っていたのは良き思い出…
この特急は元々JR東日本の車両「253系 成田エクスプレス」で、首都圏から成田空港を結ぶアクセス列車として運行していました。
「成田エクスプレス」から引退後、長野電鉄へ車両が譲渡され「スノーモンキー」として活躍してます。
因みに、東武線直通特急「日光号」「きぬがわ号」として改造された253系を首都圏で見ることもできるんです!(車体の色凄く真っ赤ですよね…)
さて、当日はあいにくの雨ではありましたが、奮発して個室指定席「Spa猿~ん」を購入。安いですね。
人数、乗車区間を問わず1室1000円ですよ。マジでオススメ。
個室は当日駅での発売で先着順です。1室しかないので気を付けてください!
さぁ、早めにホームに行って入線シーンを写真に…!と思っていましたが、長野電鉄ってホームへの立ち入り制限をしているんですね…知らなかった(泣)
長野駅に特急が到着。湯田中方面から来たお客様が改札外に出たら入場開始!
えくぶくがいたぁぁぁ!!!!!!!!
(なんだか真横に東急っぽい見た事ある車両がいるけど、今はスルー)
改札を抜けて(自動改札ではないです、有人改札)階段を下りたその先にいました!!
「成田エクスプレス」時代とは異なり側面は真っ白でしたが、正面のお顔は当時の面影そのまま!!感動です!
発車時間まで余裕があったので撮影タイム♪
いよいよ発車時間となり、奮発した個室へいざ参る!
なんと、湯田中方面だと個室は先頭車しかも運転席の真後ろなんです!運転士さんの指差喚呼バッチリ聞こえました(笑)
そんな個室がコチラ!!
ひ、広い…広すぎる…!!
個室の広さと椅子の柔らかさに感激!!
後から知ったのですが、この個室「グリーン個室」だったみたいですね。
くつろぐだけではなく、子連れの家族にもピッタリ!いや、本当にオススメですマジで。
さて、車窓の風景を楽しみながらスノーモンキーはゆっくりと湯田中方面へ。
途中でたくさんりんごの樹を見ました、さすが長野ですね。
丁度停車した場所から見えたのが写真の「ながでん電車の広場」です。
昔長野電鉄で走っていた車両が展示保存されている様です。今回は立ち寄りませんでしたが、いつかちゃんと見てみたいものです。
そしてあっという間に湯田中駅に到着。
心地よい個室と別れを惜しみホームへ降りるとなんだか賑やか。
ホームのスピーカーから音楽がガンガンと流れているのです!!ビックリ!
ご当地駅メロディーとして到着時に流れているみたいです。
スノーモンキーの旅はあっという間に終わってしまいましたが、とても充実した時間でした。
長野駅へ戻る際は普通席を利用しましたが、こちらも乗り心地はよし(リクライニングができませんが)
みなさんもぜひ一度乗車してみてはいかがでしょうか?
長野県に旅行後、まさかの台風…
被災に際して、心よりお見舞い申し上げます。
どうか、健康にだけはお気をつけて頑張ってください。
最後にちょっとしたクイズです!
「スノーモンキー」の車体の色は主に
赤白黒 の三色ですね。
「成田エクスプレス」時代からほぼ同じ色です。
この三色があらわしているものは一体何でしょうか?
ヒントは自然です。
正解は次回のブログにてお会いしましょう。
ここまでの観閲、ありがとうございました。